効率的な勉強方法を考えるPart2

この記事は効率的な勉強方法を考えるPart1の続きです。読んでいただける方はpart1からどうぞ。


僕は、ブログはまだ初心者なんですが、最近「リンク元」の意味がわかって、どこから来ていただいてるかみたところ、公認会計士のサイトから結構来ていただいてるんですね。「なぜ?」と思って、サイトをよく見ると自分のブログが、、、。「登録もしていないのになぜ?」と思いましたが、なるほど、キーワードから自動で抽出してるんですね。ブックマークさんの方はサイトの方が登録されているんですかね?一応TAC生ですからそちらの分類に入ったほうがうれしいですが。いずれにしても「読んでもらいたいなー」と思っている僕としては、ありがたいことです。ですから、もしリンク、トラックバック(実はトラックバックの意味を理解しているかは自信がありませんが)していただける方がいらっしゃればお気軽にどうぞ。
でも、そういったサイトから来ていただいてるってことで、「公認会計士について書かないと」とかいうプレッシャーを勝手に感じたりもしてます。



以下本文です・・・

5.単語帳の使い方2

それから、単語帳は使い方も上手下手があります。単語帳を効果的に活用する上で一番大切なことは「短期集中反復」です。例えば、200枚の単語帳をチェックする時間があったとして「200枚を1回分」勉強してる方を多く見ますが、「ちょっとそれは効率が・・・」と思います。理由は3つあります。
1つ目は当然part1「2.記憶のメカニズムと効果的な復習方法」で述べた理由で、「200枚を1セット」よりは「前半100枚を2セット」の方が効果的なんです。答えられなかったことは1セット目は「海馬」に入りますから、2セット目以降が勝負なんです。がんばって「側頭葉」に記憶をいれないとね。このあたりは「6.記憶の構造が別れていることに対する考察」でもう少し取り上げてみます。
2つ目はpart1「4.丸暗記と単語帳のススメ」の内容と主にからみます。暗記の際に重要なのは「覚えていなかったものを覚える」ことです。そのため、「できなかったものは必ず読んで確認する学習」ことになる「1セットトレーニング」より、「自分の記憶から引き出す訓練」ができる「2セット以上のトレーニング」の方が有効なんです。
3つ目は、「時間効率」です。試してもらえればすぐにわかるのですが、「200枚1セット」より「100枚2セット」の方が時間がかからないんですよね。まあHDDにある記憶とメモリーに残ってる記憶みたいな違いがあるので、アクセススピードがまるで違います。そしてHDD(側頭葉)にある記憶をいじる限り「暗記量」を増やす結果にならない(すでに長期記憶ってことですから)ですから、暗記はメモリー記憶(海馬)にアクセスする回数勝負なんです。


最後にバランスのお話です。今までの話が正しいという前提に立つと「200枚1セット」より「100枚2セット」より「50枚4セット」より・・・、って議論になっておかしい話になるんじゃない?ってつっこみがあるのですが、それは「セット数を増やしていくと、暗記できている事項の割合が増えていくから、覚えるべき知識の割合がだんだんと下がっていく」という側面との考量問題になります、と説明できます。これは個人差あって難しいところなのですが、僕は一回の記憶学習においてだいたい「50枚4セット」くらいのバランスがいいと思っています。


ただ、おなじことを繰り返すのは気分的に大変ですから、この方法は「精神的負担が大きい」という欠点を持ちます。でも「暗記効率」のためには仕方がないと思います。ちなみに僕は「1個間違えたら、振り出しに戻る」ルールを採用して勉強しているときも多いです。「間違えたら1枚目から単語帳をめくりなおし」というルールでやるんです。このルールを採用する目的は「同じところで2回間違えたらすごいげんなりするから、間違えたものを必死で覚える」という状況に自分を追い込むためです。精神的自分追い込み漁は大事ですよね。欠点は、単語帳の前半に試行回数がかたよることですが、それはむしろ、「覚えていないものを前のほうに入れ替える」ことで「覚えていないものに勝負している時間の割合を増やし」て時間効率の向上につなげていました


6.記憶の構造が別れていることに対する考察

はじめにおことわりしておきますが、、この段落の内容は僕個人の推論です。他のパートは論文や本を研究して、ある程度客観的に認められているものを前提にしていますが、この段落はそうではありません。僕個人はかなり自信をもっていますが、あくまで個人的な主張であることをお断りしておきます。(それをいうなら、勉強方法も個人的主張でしょ、って突っ込まれると確かにそのとおりなのですが、そこは先生をしているので、人より多くの経験や症例を見て考察してるってことで許してください)


勉強をしていると「全部はじめから長期記憶ならいいのに」って思いませんか?僕も、昔はそう思ってました。なんで、そんな不都合な方向に進化したんだろう、って。でも今は、それが「合理的な進化」だと考えています。その理由は


人間には覚えていたいことと忘れたいことの両方がある
モリーの量には限度があり、記憶に優先順位をつけなければいけない


ということだと思っています。確かに「勉強」をしているときは「覚えたい」ことばかり扱っていますが、それ以外の生活も考慮に入れると、当然「忘れたい」こと「覚えなくてよい」ことがたくさんあります。それらのことをすべて記憶していくと、メモリーの量の限界の問題もあると思いますし、人間の「精神衛生上」よくないのではないかと思います。例はよくないですが、例えば事故にあって、そのときの痛みや思いが記憶として永久に鮮明に保存されていたら、、、大変ですよね。つまり、主張としては、人間の記憶は


覚える機能と忘れる機能
ある情報をそのいずれに分類するか判断する機能


を進化の過程で培ってきたのではないか、今はそう考えています。ですから、「海馬」と「側頭葉」の機能の分割という構造がとても自然で、美しくすらあると感じています。そして、記憶が重要な情報をいかにして判断するか、そのキーワードは「反復されるものは重要と認識される」ことと、「意味づけと記憶のネッティング」だと思います。後者に関しては、気力があればまた書いてみます。


7.音読しよう

状況的に難しいとき(自習室とか、電車の中)は無理ですが(平気、というつわものは素敵です)自宅とかの場合、読み込み学習(特に内容が難しいところ)は音読をされることをお勧めします。ちょっと、効果が実感しにくいのですが、大切です。なぜなら「音読は思考を助ける」からです。


最近、試験も終わったし、ちょっと英会話でもやってみよう、と思って本屋にいきました。大学受験以来だから10年ぶりくらいです。すると「シャドウイング」って本が死ぬほど並んでます。「なんじゃこりゃ?」と思って手に取って読んでみると、最近はやっている学習法なのだとか。なんで、そんな勉強法が有効なんだろう?と思っていろいろ調べていくうちに、いろいろ面白い話に出会いました。その中で僕にひときわ響いたのは「英語思考の頭を作るには発音の練習が大切」という主張でした。概要だけ述べると、「人間が頭でものを考えるときは、文字ではなく音で考えている」ため「音が響かなくては、日本語を考えてそれを英訳はできても、頭の中で直接英語で考えることはできない」ということでした。「なるほどね」と思いました。確かに、日本語も昔は文字がなかったわけですから「頭の中では音で考えている」というのは至極当然です。まだ、世界には音だけの言語はたくさんあるようですが、初めから音も文字もある日本語で僕は育っているので気がつきませんでした。
「音読」をした方が、効率よく頭に入ることは事実としては知っていましたが、「英会話の本を探すこと」が、背景を考えるきっかけになるとは予想外でした。こういう発見は楽しいですね。


上段落で述べたことから、「音読すること」は読み手が「考えながら読む」ことに自然とつながるといえます。ですから「読み込み学習」をするときは、是非「音読」を勧めます。
だまされたと思って、一度音読をしてみてください。意識して比較すれば「音読」しているときのほうが、自然と考えていることに気がつくと思います。特に、疲れているときは考えることをさぼりがちですから、お勧めです。まあ、黙読より時間がかかるという欠点がありますから、重要な部分だけでよいと思いますけどね。




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Part3に続く